田中 浩一
コンサルティング営業部(取材当時)
2004年 中途入社 建築学部卒
2004年
流通業務部コンサルティンググループ(現・コンサルティング営業部)に配属。所有不動産の有効活用法について提案するコンサルティング営業を担当。
法人顧客や個人顧客が所有する不動産の有効活用法を立案し、採用された場合は工程管理や品質管理、コスト管理などの事業推進も担当します。ひと口に「不動産の有効活用」といっても、賃貸住宅や駐車場、オフィスビルなど、選択肢は多数にあります。周辺地域にどのようなニーズがあるのかを綿密に調査するのはもちろん、施工費などのコストと運用開始後の見込み収益とのバランスも熟慮しながら提案にまとめていきます。マーケットニーズや経済情勢は常に変化していますから、立案時の見通しと現実のコスト・収益に差が生じてしまう恐れもあります。どのようなリスクがあるのかもきちんと想定し、事前にお客様にご説明する必要があります。選択肢が多数に考えられるなかで、お客様にとってベストな提案に落とし込んでいくためには幅広い知識が必要ですし、景気動向など先を読む能力も求められるため、非常に難しいですね。そのぶん、苦労して考えた提案が正鵠を射て、お客様に喜んでいただけたときの達成感も大きいです。
転職してきて間もないころ、ある個人のお客様を担当したときのことが印象に残っています。このころの世間では、建設ラッシュが続いていたため、人件費や建設資材が高騰し、私が提案した時点より建設コストが高くなってしまったのです。事情をお伝えしても、お客様はなかなか了承してくださいません。当初は「弱ったな」と思っていましたが、コストを負担するのはお客様なのですから当然のことです。建設会社から事情を説明されて安易に「仕方ない」と受け入れてしまうのではなく、どうすれば見込んでいた額面に収められるのかを追及して代替案にまとめるのが、私たちコンサルティング営業の役割なんですね。最終的にはお喜びいただける形に収束できましたが、常にお客様の立場でものを考えるという基本姿勢や、リスクを考慮に入れて当初段階から複数の提案を用意することの大切さを学ばせていただきました。また、お客様を最優先に考えるという東京建物不動産販売のスタンスも実感できました。
注文住宅の設計担当になりたいと思い、大学卒業後はハウスメーカーに就職。設計の実務ではお客様の喜びが実感できる充実した業務でありましたが、常に作業時間に追われる日々を過ごしていました。家庭環境も変わり、30歳を迎え将来を考えた時に、自社独自のCADシステムであったので、設計者として汎用的な知見を高められないのではと感じたのです。改めて転職先を探すなか、たまたま東京建物不動産販売が設計できる人材を募集していると知りました。
面談に臨んでみると、不動産有効活用の提案時に、設計の見地から何戸規模の集合住宅を建てられるか示すことのできる人材を求めているという話でした。集合住宅の設計は経験したことがなかったのでチャレンジしてみたいと思いました。また、今まで設計分野だけでしたが、事業推進を行う上で、建設、不動産、税金等の経験や知見の幅を広げられそうだと思い、転職を決意しました。